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2007'04.13.Fri
対称的だったキーマンの有り方。


2007ヤマザキナビスコカップ Cグループ 第4 節
4月11日(水) 19:04~ 国立 10,337人
F東京 2-1 磐田
得点者
44分 福西(F東京)
66分 ルーカス(F東京)
85分 上田(磐田) 


FC東京
 
      ルーカス      
             
  栗澤   馬場   石川  
             
    浅利  

福西

   
             
金沢   藤山   今野   徳永
             
      塩田      
 
ジュビロ磐田
 
    カレン   太田    
             
      成岡      
             
  マルキ   ファブ

 

菊池  
             
上田   大井   鈴木   犬塚
             
      松井      
 

東京は、伊野波が出場停止。
で、どーしたのかというと、
今野をCBで使い藤山と組ませ、
徳永を本来のSBにスライド。
空いたボランチには浅利を久しぶりに起用。
浅利についてはこの後全く触れてないんでココで触れておくと、
右に偏りがちな磐田の攻撃と、
並び的に対面となる成岡が
オリジナルポジションから動かなかったこともあり、
対応はしやすかったとは思いますが、
それでもバイタルを空けることなく非常に集中してよく守れていました。

磐田は4-3-1-2。
4バック+3ボランチ+トップ下成岡+右に流れる太田+ゴール前で待つカレンの並び。


立ち上がりから磐田がボールを回してペースをつかみ始める、かの様に見えた。
しかし実際は東京がサイドからのカウンターで
回されながらも流れを引き寄せていきました。

特に序盤は、石川と栗澤とがポジションチェンジを敢行、
石川が東京にとっての左サイド、犬塚の裏を幾度も深くえぐる。
磐田と東京は互いに太田と石川というJ屈指の右サイドアタッカーを擁し、
その二人は、対比してみると、
今日に限って言うならば、両チームにおける象徴的なプレーをしていました。


3ボランチとバックとでボールを回し、展開していく磐田でしたが、
回したその次、右の太田、前線で待つカレン、
それと最も厳しいエリアにいる成岡の3人がいて、
彼らに渡したいんだけども、
東京はしっかりと守備組織を作って待ち構えていて、
ボールを回せているのに勝負を仕掛けられない磐田でした。
回したその先、勝負を仕掛けるポイントが
成岡とカレンと太田に限定されていて、
素早い展開ができなかったことも相まって、
東京は守備の狙いが絞りやすかったように見えました。


対する東京は、前線の4枚が流動的にポジションチェンジを繰り返し、
かつ素早く展開、特にルーカスのキープ力と石川の裏への積極性は
彼らに素早くボールを渡すことで、特徴がより強烈に生かされていました。
流れながら引き出す動きが多かったです。
ルーカスはダメならば低い位置まで下がってボールを収めていたし、
石川はサイドスペースに流れながら
スピードに乗ったままプレーできていました。
太田はどうしても右サイドでもらいたいが故に
あらかじめスペースに出ていて待ち構えることが多くなってしまっていて、
回せているのに、待っているのに、仕掛けられない磐田と、
呼び込む動きによって、
動き出しそのものが仕掛けになっていた東京との差がありました。


東京ペースで、しかしスコアは動かず前半終了、かと思いきや、
前半終了間際に東京のコーナーキックから、
中央のルーカスと磐田守備陣とでもつれ、
ファーに流れたボールをフリーになっていた福西が蹴りこんで先制。


後半頭から菊池に代えて中山を投入し、
太田を中盤に下げたことで前線に流動性が生まれましたが、
その流動性も時間と共に失われていきました。
試合後の太田のコメントの中に「何もやらずに終わってしまった」とありましたが、
彼自身のいつものダイナミックなプレーもなく、
とにかく、どうにも単調なサッカーに終始した感のある今日の磐田でした。
後半にPKを与え、終盤には1点返すものの、力及ばず。
コーナーキックとPKからの得点が勝負を決めたワケだけども、
そのチャンスを得ることができたかできなかったのかの差も、
内容通り、なんだかもどかしかった磐田と、
仕掛けることが出来た東京との差であったのです。
なーんて、それはなんとなくなこじつけコメントで、
実際にはコーナーキックもフリーキックも本数は磐田のが多かった。
ただ、セットプレーに限らず、マイナスクロスもアーリークロスも、
そしてビルドアップも、どれもキックの精度を著しく欠いていた磐田は
実にもったいなかったです。

中心選手のステイとムーブ。
東京にとっては、ルーカス、石川、福西あたり、
磐田にとっては、太田、マルキーニョス・パラナ、ファブリシオあたりなのでしょうが、
ゴールから遠い位置で彼らがステイを続けた磐田よりも、
ゴールに近い位置で彼らがムーブを続けた東京のほうに怖さを感じた、
そんな試合でした。



あと、最後に少し。
「平山、梶山は状況によってはとは思っていたんですが、
彼らを使わずに勝つことも大事かなと思い、
あえて彼らを使わずに最後まで戦ってみました。」
茂庭のケガやワンチョペのコンディション問題、伊野波の出場停止もありましたが、
それでも若手だけで色んな組み合わせが考えられるのも東京の面白いトコだと思います。



雨の中、現地で観戦してきました・・・寒かった・・・
でも、平日ナビスコで1万人入ったから、よいですよね。

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